【どっち?】公務員として働くか民間で働くか

2021年1月15日

今キャリアで悩んでいるけど、公務員と民間どっちで働くのがいいんだろう

私も、大学時代にキャリアに悩み、新卒時に民間を受け、その後公務員受験にシフトした経験があります。
そんな経験を基に今回書いていければと思います。
また、私だけの経験じゃ心もとない部分もありますので、官民両方で働いた経験のある同僚の声もご紹介いたします。


この記事の対象者

公務員と民間どっちで働くか迷っている若者

就職先を選ぶ際に意識してほしいこと

結論を先に言ってしまいますと、どっちが優れているとかはなく「自分が働く上で大事にしたいこと」をもとに考えてください。
その大事にしたい部分が、公務員と民間どっちで叶えられるかを比較検討してください。
自分の将来なので、自分の意見に正直になってください。
私は、この部分を曖昧にしてしまったため、キャリアに苦しみました。

実際に私も就職活動をするにあたって、以下のように考えていました。


  • 民間は頑張れば若いうちから給料が多くもらえそうだし、仕事のやりがいもありそう。
  • 民間だとリストラや倒産のリスクもある。
  • 営業は自分に向いているのだろうか。
  • 親が公務員やっているし、自分も公務員でいいかな。
  • 公務員は給料面や福利厚生面が充実していて安定感がある。
  • 公務員なら、引っ越しを伴う転勤もほぼない。
  • 仕事も民間に比べたらラクそうだ。
  • 公務員は試験が難しい上に、仕事もつまらなそうなイメージ。
  • 公務員は給料も年功序列だから大きくは上がっていかない。
  • 公務員は副業できない。
  • ワークライフはしっかりしたい。

この中で、私は「リストラのリスク」「給料の安定性」「ワークライフ」を(無理やり)軸にしていました。
無理に軸を決めていたので、働く中で徐々に本当に自分が大事にしたいこととのかい離に苦しみました。
本当の軸は、「ガンガン稼ぎたい」「副業したい」「物事のスペシャリスト」ということに気づき、私は民間への転職を決意しました。

前置きが長くなってしまいましたが、公務員と民間それぞれの特徴と向いている人を私なりに紹介していきたいと思います。

公務員について

特徴

仕事面について

公務員は、国民や市民など社会と密接に関わる仕事に従事します。
国民の生活がより豊かになるようにすることが公務員の仕事の基本です。
国や地方自治体の政治や運営に深く携わることができることから、影響力のある大きな仕事に従事できる可能性があると考えられます。

公務員は、たいていどの自治体も3~4年で職場異動があります。
つまりキャリアパスとしては、「スペシャリスト」というよりは「ジェネラリスト」になります。
私の例で言いますと、①雇用系の部署で経理担当②観光系の部署で企画担当③商工系の部署で補助金担当④税関係の部署で徴収担当と、様々な部署・担当を経験しています。
この点、スキルは身につけ辛い反面、様々な仕事をやりたい方には向いているかもしれません。

公務員の仕事の大半は事務仕事になります。
つまり、大半が机に向かって、書類とにらめっこしたり、メールの返信に追われたりで外に出かけることはありません。
もちろん、部署にはよりますが、私が経験した部署で言うと④の税関係のお仕事以外、机に座りっぱなしでした。

また、公務員の仕事は、つまらないと感じることが多いです。
というのも、公務員の仕事は「組織内部の調整」が主であり、内向きな仕事が多く何の為に仕事をしているのかわからなくなるからです。

ワークライフバランスについて

公務員は、一般的に定時で帰れて有給もしっかり取得でき、ワークバランスがいいといわれています。
確かに、そう言った側面があることは否定しません。むしろそのような職場多いと思います。
ただ、これから公務員を目指したいという方に知っておいてほしいことは、とてもブラックな職場もあり、そこに配属され可能性はあるということです。
私も一回、ブラックな職場に配属されたことがあります。
その時は、毎日終電がなくなりタクシーで帰る生活をしており、残業代が基本給を超えるレベルでした。
私の場合は、まだ残業代が出ていたのでよかったのですが、公務員の残業代はきちんと予算で決められているため、予算を超えてしまうとその分はサービス残業になってしまいます。
また、こういった部署は、有給も取りづらく、実際私は1日も有給が取れませんでした。

とはいえ、毎回こういったブラック部署に配属されるってことはないので、比較的プライベートは充実させやすいです。

また、引っ越しを伴う転勤はほとんどなく、育休や産休などの福利厚生も充実しており、ライフプランを立てやすいというのも公務員のメリットになります。

給料面について

公務員は、犯罪を起こさない限り、毎月決まった給料をもらえます。
また、景気に関係なく、決まった乗数のボーナスももらえます。
そして、現状リストラされるということもありません。
この点、民間に比べると魅力的な点になります。

ただ、30歳で1000万といった方には向いていないかもしれません。
公務員は、仕事ができる人できない人かかわらず、ほぼほぼ給料は横並びになります。
また、1年で昇給する金額の幅も自治体ごとに決められており、一気に上がるということはないです。
40歳の課長級で1000万行くか行かないかくらいだと思います。

では、副業で稼げばいいと思う方がいるかもしれません。
しかし、公務員は法律によって副業が制限されているため、副業をすることができず、ばれた際にはそれなりの罰があります。
※株やFXは資産運用とみなされるので、問題ないです。

公務員に向いている人

  • 上記に関係なく、公務員になるときめている人
  • 毎月安定した給料がほしいが、給料はそこそこにプライベートを充実させたい方。
  • 全国転勤が嫌な人
  • 「国・県を変えたい」「公益性の高い仕事をしたい」方
  • 競争するのが好きでない人

民間について

特徴

仕事面について

民間企業の仕事は、営利を目的としています。
モノを生産して商品化した後、販売やサービスを提供することにより、対価を得ることが仕事です。
商品には、モノ以外に、アプリやネットワークシステムなどのIT系のサービスもあるため、民間企業で扱う商品は幅広く、可能性も無限大に広がります。
さらにモノにも上記の有形のモノと無形(保険等)のモノもあります。
また、モノ以外でもコンサルといった人を価値している仕事もあります。

民間の仕事は、どちらかというと営業ならずっと営業、経理ならずっと経理といった事例が多く、「ジェネラリスト」より「スペシャリスト」よりになるかと私的には思います。

ワークライフバランスについて

民間企業の労働時間(残業時間含)や休日については会社で異なります。
公務員の場合、基本は土日祝ですが、民間企業では土日祝に限りません。
例えば休日にしても祝日が休みではない会社もたくさんあります。
年間休日数に関しては確実に公務員の方が多いです。

また、不動産業界に多いのですが、休みが土日ではなく、火曜日や水曜日ということもあります。
完全週休二日制という企業もあれば、週に一回の休日という所もあります。

残業時間も、会社によってまちまちです。
残業がほとんどないという会社もあれば、毎日終電までという会社もあります。
ただ、昨今残業時間の取り締まりも厳しくなってきていますので、ライフワークバランスがとりやすいという企業は徐々に増えてきている印象です。

給料面について

民間については、企業規模により異なります。
実際に公務員より給与が高い企業もあれば、低い企業もあります。
私の体感としては、大企業は公務員より高く、中小企業は公務員より低いという印象です。

民間企業は、業績が上がると、社員に還元され給与や賞与が上がりますが、業績が伸び悩むと、その分給与が下がる・賞与がなくなるといった場合もあります。

リストラや早期退職を促される可能性もあります。

頑張ったら頑張った分だけその成果や業績を上げることで、一気に昇給することも可能です。
そのため、若いうちから多額の報酬を得ることも可能なのです。

向いている人

  • 成果に見合った報酬が欲しい人
  • 刺激的な環境で働きたい人

特に大事にしたい・やりたいことが思いつかないあなたに

また、「やりたいことがないから安定している公務員」という選択を考える方も多いと思いますが、これはやめたほうがいいと思います。
確実に後悔します。
私の同僚にも、やりたいことがなくてとりあえず公務員になったが、後悔をしている人が多くいます。

私の意見としては、新卒で民間企業に就職し、あわなければ公務員への転職を考えるルートが最適だと思います。
といいますのも、民間から公務員に転職するのは比較的楽(それなりの努力は必要ですが、、、)なのに対して、公務員から民間に転職するのは非常に難しいからです。

官民で転職した私の友人談

最後に簡単に、私の友人で、「官→民」「民→官」を経験した人の声をご紹介します。
何かの参考にしていただければと思います。


Aさん:(銀行から公務員に転職)
良かった点:銀行時代に比べて、ライフワーク・バランスがとりやすくなったのは良かった。
悪い点:仕事にやりがいが足りず少しものたりないかな。

Bさん:(公務員から民間に転職)
良かった点:スキルを磨ける環境にあり非常に満足している。また、見合った給料ももらえている。
悪かった点:特にないよ~

Cさん:(公務員から民間に転職)
良かった点:人間関係のストレスがなくなった。仕事にやりがいを感じる。
悪かった点:残業が少し増えたかな。

まとめ

この記事を読んでいる皆さんは、将来についてまよっているかもしれません。
その際は、「自分の人生で大切にしたいこと」をしっかりと考えて、その軸に合ったほうを選択すればいいと思います。ただ何となく○○そうだからと、しっかり決めることなく就職したら後悔するかもしれません。
ただ、将来価値観が変わってくるかもしれません。その際は意外とどうにかなります。私もどうにかなっています。
ただ、入口の時点でつまずいてほしくはないので、現時点での優先事項は明確にし、行動して見て下さい。