【天国?地獄?】公務員の部署ガチャについて

2021年1月16日

公務員の部署ガチャって何?
これから公務員になるけど、巷で話題になっている配属ガチャについて知りたい

そんな疑問をお持ちの方に、公務員特有ともいえる配属ガチャについてご紹介していきたいと思います。

公務員の部署ガチャ

転勤

そもそも部署ガチャって?

配属ガチャとは、公務員にも民間にも共通して起こることですが、配属先の部署によってその後の仕事のしやすさ精神的ストレスなど働く上で重要な外部環境が左右されます。

要するに、配属先の部署によって、その後の人生が左右されるということです。
それをガチャガチャに見立てて表現しています。
言いすぎですかね、、、?笑

公務員では、大体3月の中旬から後半にかけて、辞令が出されることが多く、そのころになるとそわそわし始めます。

公務員の部署ガチャの背景

公務員では、その性質上1つの担当をずっと行うというよりは、様々な仕事を経験することになります。

通常、2~3年で異動があり、職場も担当もたくさんあり次の異動先がどのような部署か事前に予想できません。

例えば、出先の税務署で徴収を担当していた人が、翌年からは中枢系の部署で企画を担当するといったことが起きます。

部署ガチャでどういったことが起きるのか

公務員は部署によっては当たり外れの格差がすさまじいです。

仕事の内容としては、たとえ未経験の部署であっても、ベースは変わらないので正直どんな職員でも順応することができます。

しかし、配属先によって、身体的負担・精神的負担が全く違ってきます

また、ワークライフバランスを大切にしたいからと公務員になったはずなのに、まったく充実しないといった矛盾が起きます。

例えば、3月までは定時で帰れる部署だったのに、4月からは残業が多く終電まで帰れない部署に異動といったことが起こり得るのです。

公務員では、異動先の希望を大体11月~12月に上司に言う機会があります。

ただ、これはほとんど形だけのモノであり、一応意見は聞いてくれますが、ほとんど希望は通りません
病気や介護・育児があり、長時間労働ができないといった事情があれば、さすがに受け入れてくれるので安心してください。

この当たり外れの部署を構成する重要な要素として2つあり、これが公務員が仕事を進めるうえで、とても大切になってきます。

当たり外れの部署を構成する要素

①人間関係
②残業の量

人間関係について

上司には、様々なタイプの方がいます。

この上司のタイプによって、仕事のやりやすさ・相談のしやすさ等が変わってくるため、仕事の質にかかわる部分に大きく影響してきます。

また、中には、パワハラ気質の上司もいるため、とても優秀だった職員がメンタルを病んで休職してしまうといったことが少なくありません。

実際に私も、病む寸前まで行きました笑
今となっちゃいい経験ですが、、、

残業の量について

これは、民間でも同様ですが、残業は身体的ストレスやワークライフバランスが取れないなどの問題が起きます。

公務員の残業量については、大きく5つに分かれると私は考えます。

レベル1:残業時間0~20時間(月あたり)
レベル2:残業時間20~40時間(月あたり)
レベル3:残業時間40~60時間(月あたり)
レベル4:残業時間60~100時間(月あたり)
レベル5:残業時間100時間超(月あたり)

それぞれの割合としては私の体感的には以下のようになります。

レベル1:30%
レベル2:30%
レベル3:20%
レベル4:15%
レベル5: 5%

レベル1~2であれば、身体的・精神的なストレスはそんなにありません。
1日当たりの残業時間は多くても1時間半とかなので、ワークライフバランスは充実させやすいです。

レベル3は、人間関係が良い部署であれば、精神的ストレスはそんなにないので、まだ問題ないです。
ただ、この辺あたりから1日あたりの残業時間が2~3時間になってきますので、ワークライフバランスが取りづらくなってくる印象です。

レベル4以上になってくると、何の為に生きているのかだんだんと分からんくなってくるレベルになります。

また、残業時間が多い部署になるほど、有給が使いづらいといった点もあります。

長々と書きましたが、要するに「人間関係」と「残業量」の2要素の組み合わせによって、その数年間の人生が左右されます。

私の部署ガチャ歴

私は、4年間の公務員人生の中で、4つの部署、5人の係長、4人の課長を経験しています。
さすがにこんなころころ変わるケースは、めったにないので安心してください。
それぞれの部署や上司によって、雰囲気含めどんな感じに変わるかご紹介します。
(基本課長は仕事に影響がないです。)

出先・雇用系部署の経理担当(1年目時)係長:1人目、課長1人目
人間関係:良好
仕事のしやすさ:分からないことがあっても、聞けば自分の仕事を止めてでも答えてくれる。
また、お互いに助け合いの精神があり、とても仕事がしやすい。
残業時間:ほぼほぼなし(多くても月5時間)
感想:人間関係も良く、ほぼ定時に帰れた。

出先・雇用系部署の経理担当(1年目時)係長:2人目、課長1人目
人間関係:普通
仕事のしやすさ:すぐ怒る人。係長になりたてで、キャパシティーがなく、担当する仕事量が増えた。
ただ、分からないことがあっても、聞けば自分の仕事を止めてでも答えてくれるため、仕事はしやすかった。
残業時間:月10~20時間
感想:係長が変わったことにより、雰囲気も変わったが、総じて良かった。

本庁・観光系部署の企画担当(3年目時)係長:3人目、課長2人目
人間関係:最悪
仕事のしやすさ:すべて係長の言うとおりに動かないと怒られる。(メールの返信さえも)
分からないことがあって質問しても、自分で調べろと返される、言うことがいつも違うなど、非常にやりにくかった。
残業時間:月40~60時間
感想:仕事内容は難しいものでありませんでしたが、自分の裁量が一切なく、残業が多いうえに人間関係も悪く一番最悪な部署でした。もちろん在籍時に有給は1日も取得できませんでした。

本庁・商工系部署の補助金担当(3年目時)係長:4人目、課長3人目
人間関係:良好
仕事のしやすさ:業務の効率化など様々な提案をしても、すべて否定することなく受け入れてくれる雰囲気があり、これまでの部署で一番仕事がしやすかった。
残業時間:月80時間
感想:残業時間はとても多かったのですが、それでも一番仕事がやりやすかったのは、人間関係の良さ及び自分の裁量があったからかもしれません。

出先・税関係部署の徴収担当(4年目時)係長:5人目、課長4人目
人間関係:良好
仕事のしやすさ:正直途中で退職してしまいましたので、長くはいませんでしたがそれでも仕事はしやすい環境でした。
残業時間:月0時間
感想:係長・課長ともに積極的に有給消化を勧めてきてくださってとてもよかったです。

このように年によって、まったく違う仕事を仕事をしており、残業量も違えば上司のタイプも全く違います。

公務員では、こういうことが起きるのが日常茶飯事です。

1点私の経歴で注目してほしいのが、①と②です。
同じ部署・担当のはずなのに、残業量が違います。おかしいですよね。
上司の技量・人間関係によって同じ仕事でも質が変わってくるのです。

部署ガチャで地獄部署を引いてしまったら

長い公務員人生の中で、1度は必ず外れ部署に配属されることになるでしょう。

辞令が出たときは最悪の気分になり、実際にその配属先で働きだしてからも憂鬱な気分が続くかもしれません。

ただ、その際に考えてみていただきたいのが、ずっとその職場で仕事をすることはないということです。

上司が原因、残業量が原因と要素は人の感じ方による部分はあると思いますが、2~3年耐えれば異動ができます。次も外れ部署なんてことはそうそうありません。

ただ、我慢のしすぎは、うつ病とかメンタルヘルスにつながってしまうのでよくはないです。
ほんとにきついと感じたときは課長などに相談するようにしましょう。

そうすれば、まともな課長であれば、業務分担の見直しや配置転換など策を講じてくれます。

実際に私も、係長が原因でメンタル的にやばいなと感じたときがあり、課長に相談したところ配置転換をしていただけました。
仕事よりご自身の健康が一番です!

まとめ

今回は、部署ガチャについて書きました。
公務員は特に異動が多い職種になります。
これから、公務員になる方、目指す方はこういった点も知っておいてほしいです。
皆さんは部署ガチャについてどう思いますか?