【面接全勝】公務員の志望動機の作り方

2021年1月15日

A君

筆記試験は無事に突破したけど、志望動機どうしよう

B君

そもそも志望動機ってどうすればいいの

この記事を見てくださっている方もおなじ思いではないでしょうか?
私自身も、志望動機を考えるのは苦戦しました。
試行錯誤した結果、重要なポイントなどが分かるようになり、受けた面接は全通化することができました。
今回は、そんな経験から面接において重要になってくる、志望動機について重要なポイントなどについてご紹介していきたいと思います。
この記事を読み終わるころには、説得力のある志望動機が作成できると思います!

この記事の内容

・公務員の志望動機の重要性
・志望動機作成のポイント

履歴書

公務員の面接において志望動機は大切なのか

そもそも志望動機ってそんなに大切なの?って思う方もいらっしゃるかと思います。
私自身も、そう思っていました。
ただ、志望動機は、面接において以下の2点において非常に重要な要素になってきます。
他の受験者との差別化
長期的に活躍してくれる人材か

それぞれについて解説していきたいと思います。

志望動機が大切な理由①他の受験者との差別化

説得力のある志望動機を作成することは、他の受験者との差別化ができ、面接突破の可能性を高くする重要な要素になってきます。
といいますのも、公務員の面接を受ける人の志望動機は、ネットで見つけた例文をまねて作成したものが多く、内容が薄っぺらい人が多いです。
その中で、経験などを裏付けして作成した志望動機は、それだけで他の受験者より頭一つ抜き出ます。

例えば、ある2人の受験者がいたとします。
2人は、能力的には同じで、あと1人どちらかを採用します。
その中で、2人の志望動機は以下の通りです。

Aさん:「地域経済に貢献したいからです」
Bさん:「○○市の商店街のボランティアに参加した。その際に、商店街は地域経済を支えている重要な役割を担っていることを知ると同時に、廃れつつある商店街を活性化させたいと思った。そのため、○○市に入って、商店街を活気のあるものにするために、地域経済を活性化したいと思った。」

極端な例になってしまいましたが、皆さんが人事担当者だったらどちらを採用したいでしょうか?
同じ地域経済に貢献したいという志望動機ですが、A君の志望動機の場合は、「それはうちの自治体じゃなくてもできるよね」という印象を持たれます。
一方、B君の場合は、経験からも裏付けがあるように、説得力があり「何故その自治体か」が分かります。
この場合、B君が採用される確率の方が高いです。

もちろん上記の例は、私がさっと考えたものなので、本番ではもっと作りこむ必要はあります。
ただ、このように、他の受験者との差別化という面において、志望動機は重要になってきます。

志望動機が大切な理由②長期的に活躍してくれる人材か

公務員の志望動機の重要性のもう1つの要素として、「長期的活躍してくれる人材か」という側面があります。
これは、公務員・民間どちらでも共通することなのですが、面接する側は、長期的に活躍してくれる人がほしいわけです。
せっかく高いお金払って、採用・育成したのにすぐやめられたら、たまったもんじゃにですよね?

この「長期的活躍してくれる人材か」という部分も志望動機からある程度は図ることができます。
例えば、「どんな仕事に取り組んでいきたいと思っているのか」「それは経験から裏打ちされているものなのか」「過去→現在→未来」と一貫性のあるものなのかといった点が判断材料になります。

「やりたいことが明確でない人」と「○○な経験から××に取り組みたい」といったビジョンを持っている人がいた場合、後者のほうが会社としてはほしい人材になります。

志望動機を作る際にやってはいけないポイント

志望動機を作る際にやってはいけないこととして、おもに以下の3点があげられます。
安定性や福利厚生を志望動機にする
履歴書を元に面接が行われることを意識しない
・政策の羅列をする

それぞれについてご説明します。

安定性や福利厚生を志望動機にする

公務員を目指す方の中には、「安定しているから」「福利厚生がいいから」といった理由の人は少なからずいると思います。
かくいう私も、そういった思いで公務員を志望していました。

そういった方の多くが、面接で「充実した福利厚生や雇用の安定性」を志望理由として答えてしまっています。
しかし、注意していただきたいのが、福利厚生や安定性を志望動機としてしまうと、面接官からの印象は最悪です。

そもそも公務員は全体の奉仕者です。
国民・市民のために働き、自分よりも国民・市民の生活を優先しなければならない立場にあります。
そのため「自分の生活の安定性を望む」という姿勢よりも「国民・市民の役に立ちたい」という姿勢が求められます。

本音の志望理由が「福利厚生や安定性」であることはもちろん立派な理由です。
ですが、面接の際の志望動機は「市民の役に立ちたい」といった内容にしましょう。

履歴書・ESを元に面接が行われることを意識しない

多くの自治体では、筆記試験の前に履歴書・ESの提出があります。
しかし、公務員試験を受ける人の多くは、筆記試験対策が忙しいことからも、履歴書・ESの作成をおざなりにしてしまいます。
つまり筆記試験対策に注力するあまり、面接試験対策や履歴書・ES作成を軽視しがちな傾向にあります。
そのため、志望動機の薄い内容であったり、面接で話す内容が固まってない状態で、履歴書・ESを作成してしまうことが非常に多いです。

ここでお伝えしたいことは、「面接は履歴書・ESをもとに行われる」ということです。
面接官は、履歴書・ESをもとに質問をするため、実際の面接の際に回答した内容が履歴書に記載のものと大きく相違がある場合、印象が悪いです。
また、薄い内容の履歴書のまま、志望動機を話すとしても、それはそれで面接官からの印象も薄いままです。

そのため、履歴書・ESをもとに行われることを意識して、「説得力のある」「アピールのできる」志望動機を作りこむ必要があります。

せっかくたくさん勉強して筆記試験に合格したのに、準備不足のせいで面接試験に落ちたくありませんよね?
そうならないためにも、自分が面接で話しやすいような独自の説得力のある志望動機を作成してください。

政策の羅列をする

これも多くの受験者がやりがちなミスです。

簡単に紹介すると以下のパターンです。
「貴庁は先進的な取り組みをしています。○○な取り組みは素晴らしいです。また、××の政策も魅力的です。そんな貴庁に貢献したいです。」

確かに、受験する自治体の政策を研究して自分との共通点を見つけることは重要です。
ただ、上記の例だとただのファンでしかなく、志望度は伝わりません。

志望動機を作るポイント

志望動機を作る際に意識したい要素として、【過去→現在→未来】があります。
この【過去→現在→未来】を分解して、それぞれに自分の価値観・エピソードを交えることで、自分独自の説得力のある志望動機が作成できます。

この、【過去→現在→未来】をどのように志望動機に落とし込むのかというと以下の順序になります。
・自治体の志望理由【結論】
・なぜ公務員か、興味をもったきっかけ【過去】
・なぜその自治体か【現在】
・何を実現したいのか、どんな公務員になりたいのか【未来】

それぞれ分解してご紹介していきます。

志望動機のポイント①公務員の志望理由【結論】

これは、面接全般について言えることですが、質問に対しては、まず結論を言うようにしましょう!

今回、面接官が一番知りたいのは「その自治体を志望した理由」です。
そのため、一番最初に結論である、受験する自治体の志望理由を述べましょう。
その後に個人の価値観や経験を知ることで、志望動機の裏付けをします。

例:「子育て環境の整備に携わりたいと思い○○市を志望している。」

志望動機のポイント②なぜ公務員か、興味をもったきっかけ【過去】

次に公務員に興味を持ったきっかけなど、なぜ公務員なのかを述べていきます。

その際、なぜ民間ではなく公務員なのかについて上手く伝えられるとGOODです!
公務員を志望した理由を自身の経験や価値観を絡めて伝えると面接官の納得度が増すでしょう。
しっかりこれまでの経験を棚卸して、活かせそうなものを探しましょう。

例:「学生時代子育て支援のボランティアに参加した。その際に支援を必要としている人たちの切実な思いを耳にし、この環境整備の実現は行政にしかなしえないと思った。」

志望動機のポイント③なぜその自治体か【現在】
志望動機のポイント④何を実現したいのか、どんな公務員になりたいのか【未来】

ここでは、「受験する自治体のどこに魅力を感じ志望したのか」、「なぜその点に魅力を感じたのか」、「魅力を感じたきっかけ」「今後どのようなことを実現したいのか」を明確にします。
また、この段階でも自身の経験や価値観を絡めるよう意識してください。
その自治体に魅力を感じた経験やきっかけを元に、自治体を選んだ理由を伝えると、説得力のある志望動機となるでしょう。

例:「○○市は、子育て世帯が多く、子育て世帯の声を取り入れた△△政策を推進している。【現在】
(××の経験で得た)「人の話に耳を傾ける力」の知識を活かし、子育てをしやすい街づくりに貢献していきたいと思っている。【未来】」

これまでの例をつなげると志望動機が完成します。
「子育て環境の整備に携わりたいと思い○○市を志望している。【結論】
学生時代子育て支援のボランティアに参加した。その際に支援を必要としている人たちの切実な思いを耳にし、この環境整備を実現するのは、行政にしかなしえないと思った。【過去】
○○市は、子育て世帯が多く、子育て世帯の声を取り入れた△△政策を推進している。【現在】
(××の経験で得た)「人の話に耳を傾ける力」の知識を活かし、子育てをしやすい街づくりに貢献していきたいと思っている。【未来】」

志望動機が完成したら面接のためにやってほしいこと

面接では、志望動機を答えて終わりではありません。
回答した内容についての深堀がきます。
よく聞かれる内容として、「なぜ国ではなく、市なのか?」「なぜ、県ではなく市なのか?」があります。
ここは、国・広域自治体(都道府県)・基礎自治体(区市町村)の役割・かかわれる範囲・権限などを把握して、答えられるようにしましょう。
例えば、「国では省庁ごとの採用であるため、アプローチできるコンテンツ数が少ないが、県庁では福祉・産業・税など多角的なアプローチができるから」などです。

また、履歴書・ESに記載した内容については、すべて深堀される可能性があります。
そのため、記載した内容については、「なぜ?」「その時何をしたの?」「なんのためにそうしたの?」を3回ほど繰り返し、どんな質問が来ても慌てず答えれるように準備しましょう!

まとめ

志望動機が大切な理由

他の受験者との差別化
長期的に活躍してくれる人材か

やってはいけないこと

安定性や福利厚生を志望動機にする
履歴書を元に面接が行われることを意識しない
・政策の羅列をする

志望動機のポイント

・自治体の志望理由【結論】
・なぜ公務員か、興味をもったきっかけ【過去】
・なぜその自治体か【現在】
・何を実現したいのか、どんな公務員になりたいのか【未来】

筆記試験の対策で忙しいとは思いますが、志望動機もしっかり考えましょう。