50代公務員の年収のリアルは○○○万円!【国家・地方比較】

2021年1月15日

公務員に転職を考えているんだけど、50代の時には年収どれくらいなんだろう?
今年公務員になったけど、給料低い!これから伸びるのかな?

今回は、そんな疑問を解消する記事を書いていきます。

私が働いていた自治体には、毎年多くの民間からの転職者がいました。
そういう人にとって、転職後の給料は重要だと思います。

また、私が現職の頃は20代前半から半ばの時期で給料が周りの友人と比較してとても低かったです。
そのため、今後どれくらい年収が伸びるのか結構気にしていました。

ですので、今回はそんな悩みを解消すべく次の流れに沿って解説していきたいと思います。

今回の記事の内容

・50代の地方公務員の月給、年収について自治体規模ごとに解説
・50代の国家公務員の月給、年収について解説
・民間企業の同年代との比較
・平均年収はあくまで目安

50代の公務員の給料は?

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地方公務員の50代の月収

地方公務員の給料については、総務省が公表している「地方公務員給与実態調査」に職種・年代・自治体ごとの具体的な数値が公開されています。

平成31年の同調査をベースにして推計した30代の月収は以下の通りになります。

年齢地方公務員全体の平均月額給料
48~51歳383,460円
52~55歳398,902円
56~59歳410,229円

以上のから、30代の地方公務員の平均月収は約38万~約41万円の幅になります。

ただ、これは残業手当などの各種手当を含めていない数字になりますので、実際はもう少し増えます。

50代の地方公務員の年収

では、統計表の数字から自治体規模ごとの年収を計算してご紹介していきます。

計算の方法は、基本給12か月分にボーナス(ここでは4.5か月分)に各種手当の平均額を加えて計算します。

年収の計算式

年収=月額給料(基本給)×12+ボーナス(4.5カ月)+各種手当

都道府県職員(行政職)

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
48~51歳485,374円約173万円約750万円
52~55歳498,501円約180万円約777万円
56~59歳508,752円約184万円約794万円
50歳時点(推定)480,000円約170万円約746万円

都道府県職員の50歳時点での平均年収額は、約746万円になります。

また、50代の平均年収は、約746万~794万円になり、年次が上がるにつれてが上がるにつれて高くなります。

ポイント

・所在地によって地域手当の差がありますので、上記の金額より少なかったり、逆に多かったりします。
・全学歴混同の数値で計算しているため、大卒限定ですと+10万のイメージです。

指定都市職員(行政職)

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
48~51歳523,913円約175万円約800万円
52~55歳541,974円約182万円約830万円
56~59歳556,398円約190万円約857万円
50歳時点(推定)518,000円約170万円約790万円

指定都市職員の50歳時点での平均年収額は、約790万円になります。

また、50代の平均年収は、約790万~857万円になり、年次が上がるにつれてが上がるにつれて高くなります。

指定都市は、地域手当が高い傾向にあるため、都道府県平均に比べ年収が高くなっております。

ポイント

・所在地によって地域手当の差がありますので、上記の金額より少なかったり、逆に多かったりします。
・全学歴混同の数値で計算しているため、大卒限定ですと+10万のイメージです。

その他市役所職員(行政職)

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
48~51歳475,840円約172万円約740万円
44~47歳491,415円約180万円約770万円
48~51歳499,225円約185万円約780万円
50歳時点470,000円約170万円約730万円

その他市職員の50歳時点での平均年収額は、約730万円になります。

また、50代の平均年収は、730万~780万円になり、年次が上がるにつれてが上がるにつれて高くなります。

ポイント

・所在地によって地域手当の差がありますので、上記の金額より少なかったり、逆に多かったりします。
・全学歴混同の数値で計算しているため、大卒限定ですと+10万のイメージです。

町村役場職員(行政)

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
48~51歳435,658円約168万円約690万円
52~55歳446,446円約174万円約710万円
56~59歳451,193円約178万円約720万円
50歳時点430,000円約165万円約680万円

町村役場職員の50歳時点での平均年収額は、約680万円になります。

また、50代の平均年収は、680万~720万円になり、年次が上がるにつれてが上がるにつれて高くなります。

町村役場は、地域手当が低い傾向にあり、財政が厳しいところも多く、他の自治体より年収が低い傾向にあります。

ポイント

・所在地によって地域手当の差がありますので、上記の金額より少なかったり、逆に多かったりします。
・全学歴混同の数値で計算しているため、大卒限定ですと+10万のイメージです。

特別区職員(行政)

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
48~51歳528,150円約175万円約808万円
52~55歳539,942円約190万円約838万円
56~59歳552,744円約195万円約858万円
50歳時点520,000円約170万円約800万円

特別区職員の50歳時点での平均年収額は、約800万円になります。

また、50代の平均年収は、800万~858万円になり、年次が上がるにつれてが上がるにつれて高くなります。

特別区は、地域手当が一番なので、どの自治体規模よりも年収が高い傾向にあります。

ポイント

・所在地によって地域手当の差がありますので、上記の金額より少なかったり、逆に多かったりします。
・全学歴混同の数値で計算しているため、大卒限定ですと+10万のイメージです。

50代の地方公務員の年収まとめ

自治体規模50歳時の年収50代の平均年収
都道府県約746万円746万~794万円
指定都市約790万円790万~857万円
その他市約730万円730万~780万円
町村約680万円680万~720万円
特別区約700万円800万~858万円

50代の年収は、自治体規模にもよりますが、概ね700~800万もらえるようです。

50代の国家公務員の月収

国家公務員の給料については、人事院が公表している「国家公務員給与等実態調査」に具体的な数値が公開されています。

令和2年の同調査をベースにして推計した50代の月収は以下の通りになります。

年齢平均月額給料
49~52歳480,699円
53~56歳497,023円
57~60歳505,140円

50代の国家公務員の平均月額給料は、約48万~50万です。

50代の国家公務員の年収

では、統計表の数字から年収を計算してご紹介していきます。

計算の方法は、基本給12か月分にボーナス(ここでは4.5か月分)で計算します。

年収の計算式

年収=月額給料(基本給)×12+ボーナス(4.5カ月)+各種手当

年齢月給(手当込)ボーナス平均年収
49~52歳480,699円約200万円約790万円
53~56歳497,023円約210万円約805万円
57~60歳505,140円約220万円約820万円
50歳時点470,000円約190万円約750万円

国家公務員の50歳時の平均年収は、約750万円です。

50代の平均年収としては、750万~820万円ほどになります。

なお、上記の表は、地域手当などを一律に計算しているので、東京勤務の方は若干多め、逆に地方勤務の方は少なめになるかと思います。

国家一般職の場合、本府省の課長補佐級・地方機関の課長級で昇進が止まる傾向があるため、年収もそこで頭打ちになります。
そのため、国家一般職の50代での年収は、800万円代で安定します。

一方で、更なる昇進を目指せる総合職の場合は、50歳時の年収は1000~1500万くらいの数字になるかと思います。

50代の公務員の年収は高い?低い?民間企業との比較

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50歳時年収50代平均年収
国家公務員(一般職)約750万円750~820万円
地方公務員全体平均(行政職)約750万円750~800万円
民間企業(資本金2,000万円以下)約500万円500~550万円
民間企業(資本金5,000万円以上)約580万円580~640万円
民間企業(資本金1億円以上)約680万円680~740万円
民間企業(資本金10億円以上)約850万円850~900万円

民間企業の年収は、公税庁の民間給与統計の数字を利用して計算しております。

上記の表より、50代の公務員の給料は中小企業や中堅企業より高く、大企業より低いことがわかります。

また、40代ではほとんど年収の差がなかった大企業ですが、50代では再び差がついてしまいます。

それでも、社会全体から見ても50代の公務員の給料は恵まれているといえます。

というのも、民間企業の99%以上が中小企業であるからです。

そのため、年収レベルとしては上位に入ります。

民間企業との給与比較

・中小企業に比べ、50歳時の年収は180~250万多い。
・中堅企業に比べ、50歳時の年収は70万多い。
・大企業に比べ、50歳時の年収は100万くらい少ない。

平均年収はあくまで目安

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これまで、40代の公務員の平均年収について解説してきましたが、正直あまり気にしなくていいです。

というのも、もらえる年収は、「手当の額」や「昇進」「自治体の財政状況」によって変わってくるからです。

例えば、手当に関しては以下のものがあります。

・残業手当
・地域手当
・住居手当

上記で紹介した平均年収は、すべて一律の額の手当額で計算していますが、実際には個人によってその額は様々です。

残業代は忙しい部署であれば月10万くらいもらえますし、賃貸物件に住んでいるのであれば月1.5~3万ほど住居手当がもらえます。
また、地域手当も働く自治体によって3~20%と結構差があります。

そのため人によっては、この手当だけで100万以上近く差があるなんてことはざらにあります。

一方で、50代になれば昇進する人もかなり出てきます。
部長レベルですと年収1000万を超えてきます。

出世による年収の差

・特に出世を目指さず、まったり
→約700万

・バリバリ働き出世
→部長クラスで約1000万

平均年収は紹介した数字に近い年収はもらえると思いますが、「将来設計を立てるにあたって」や「転職の際の判断材料の1つ」など、あくまで目安としてみることをおすすめします。

公務員になりたい!と思った方へ

ここまで読んで、「公務員の給料が魅力的!」「公務員になりたい!」と思った方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。

まとめ

・地方公務員全体の50歳時の平均年収は、約750万円
→50代の年収のレンジは、750~800万円
・国家一般職の50歳時の平均年収は、約750万円
→50代の年収のレンジは、750~820万円

・民間との年収比較
→中小企業<中堅企業<地方公務員=国家公務員<大企業

・平均年収はあくまで目安
→残業手当や昇進スピードによっては、100万程度開きはある。


50代まで特に出世をめざさずまったり働いている人
→約700万程度
・50代まででバリバリ働いて出世した人
→部長クラスで約1000万程度

プレッシャーもなく、仕事をそこそこに働いている人でも、50代で700万もらえると考えると、公務員は非常にコスパの良い職業とも言えます。

他の年代の年収については、以下の記事でご紹介しています。